第115章

巨犀鳥がばさりと翼を打ち、ぐん、と空へ跳ね上がった。上昇気流が巻き起こり、アリシアがわざわざまとめ上げていた髪は一瞬で少し乱れる。押さえきれない短い後れ毛がぱらぱらと跳ねたが、上空へ出てしまえば、いくらか楽になった。

空の風を考えて、ケリーは彼女を自分の背中の後ろ側へ座らせてくれている。風にさらされるのは顔の上半分くらいで、頬がじんと痺れる程度。胴体はほとんど風を感じなかった。

アリシアは首をすくめ、ケリーの背へ身を寄せる。騎士たちは鎧がある。兜さえ被れば、この程度の風など問題にもならないだろう。だが何の備えもないアリシアには、正直きつい。

彼女はふと振り返った。

遠ざかるにつれ、公...

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